（２００２年４月３０日（火）撮影）
場所が高いので、低地では穏やかな雨も、強くなってきた。
でも、けなげに湖面に向かって桜が待っててくれたかのように咲いていた。
つい「ありがとう」と心で呟いた。
奥入瀬から、湖畔に出たところで、ヤマザクラの若木が満開。
殴り雨ながら寒い湖面に向かって咲いているのがけなげだ。
これは撮らざるを得ない。
車を止め、風雨の中を揺れる桜を撮った。
緑の樹海
対岸は見えず、手前を撮る。
雨が横殴り状態で、眺望が出来ない。
中山半島の西側湖畔にかなりの大樹の桜が満開
ここで、日没になりつつあった。凄い風雨だ。
明日の天気は判らなかった。
どうしようか迷った。
随分と疲れも出てきたこともあって旅を続ける気力も少なくなってきた。
岩手県遠野にも行きたいが、宿を探すのも億劫になってきた。
ふと、里心が出てきた。
帰ろう！
平塚まで800ｋｍはある。大丈夫かな？
まぁ、ぼちぼちと帰るかな！
山を降り、秋田県鹿角市の十和田インターから東北自動車道へ入る。
車は前後に一台も見えず岩手まで走った。
岩手で２時間ほど仮眠
仙台までが、一区切りだ。
福島を過ぎ、関東へ来たら、半分戻ったような感覚になった。
東京首都高速道路を通ったのは午前３時、
地下トンネルをくぐったり、ビルの上を越したりの道路はジャングルジムだ。
このジャングルジムを、こんな時間に、いっぱいの車が走っている。
この街はキチガイだ。
午前４時、自宅着。
無事を感謝。
（奥入瀬へ）
