象潟蚶満寺(きさかたかんまんじ)
(秋田県由利郡象潟町、2004年4月30日撮影)






「奥の細道」の原文によれば、次の様に書かれている。

江山水陸の風光数を尽くして、今象潟に方寸を責(せ)む。
酒田の港より東北の方、山を越、礒(いそ)をつたひ、いさごを踏て、
其際(そのさい)十里、日陰ややかたぶく比(ころ)、汐風真砂を
吹上(ふきあげ)、雨朦朧として、鳥海の山かくる。闇中莫作(まさく)
して、雨も又奇なりとせば、雨後の晴色又頼母敷(たのもしき)と、
蜑(あま)の苫屋(とまや)に膝を入れて、雨の晴るヽを待つ。

(中略)
江の縦横一里ばかり、俤松嶋(おもかげまつしま)にかよひて、又異なり。
松しまはわらふがごとく、象潟はうらむがごとし。さびしさにかなしびを
くはへて、地勢魂をなやますに似たり。



つまり、酒田から船で北上し夕暮れ迫る頃となり、雨の吹きすさび
鳥海山も見えないような中を朦朧として草葺きの貧しい小屋にて
雨宿りをしながら着いたことを書いている。そこで詠まれた句が、

象潟や雨に西施がねぶの花

西施とは、中国の四大美人の一人のことで、現地に立つ日中友好協会の
説明文によれば










それで、西施とは如何なる美人にやあらん?とお思いでしょう。
ご紹介しましょう






如何でしょうか?





蚶満寺山門











俤松島(おもかげまつしま)とまで言われた風景
田植え準備のために張られた田んぼの水が海に見立てられる。














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