室戸岬(高知県室戸市)
(2003年4月28日撮影)


台風の通過場所としてか印象にないところで、徳島市や高知市から
遠く離れていて、正しく辺地である。山が海にせまり、海沿いを九十九折に
道が走っている。無論、鉄道などは無い。船も大型船が着ける港はない。
遍路道も他の3県では、隣の札所までは近いが、ここは室戸岬にある
最御崎寺(ほつみさきじ)へは水平距離も高度差もかなりあり、お遍路さんには
辛い場所である。弘法大師が後にこれらの遍路の寺を建てたが、その前の
青年期の密教修行の場所として選んだのも、この街から離れた自然の難所である。




徳島県海部郡宍喰町から南南西に走る海岸は殺風景で単調。
立岩海岸と言うところに切り立った大きな岩のところを通る。





室戸岬の横で、大きな白い弘法大師像が厳しい顔つきで南の海を眺めている。






御厨人窟(みくろど)
岬の少し手前、国道沿いにある2つの洞窟は、弘法大師が悟りを開いたとされる
有名な洞窟で、御蔵洞(みくらどう)とも呼ばれている。





東側の洞窟が神明窟(しんめいくつ)で、ここから見た室戸の海と空に感銘を受け、
自らを空海(くうかい)と名乗ったとも言われている。





岬の海岸
岬に続くかのように岩が海の中へと並ぶ。





最御崎寺
足摺岬の金剛福寺を西寺と呼ばれるのに対し、ここを東寺とも言われる。
夫婦連れの二人が門をくぐった。お遍路さんの白い衣装の背中に「同行二人」
と書かれている。これは、「いつも大師様と二人で居る」との意味で、お遍路
同士を指しているものではない。お遍路さんは、一人、団体、二人・・・・など
いろんな形で回っておられる。また、自家用車で、マイクロバスで、自転車で、
レンタカーで、オートバイで、そして徒歩でと回っておられる。一番感銘するのは
寝袋を背負って白装束で歩いて回っておられる遍路さんだ。雨の中でも風の中でも
歩く修行なのだ。私みたいな観光ではないのだ。





団体参拝






右下の岩は、石で叩くと金属音がする。七不思議と書いてあった。






最御崎寺から2km離れた観光用展望台。徳島県方向。



    

[PR]動画