北海道(10)小樽

今回3日間駆け足の北海道の旅、最終訪問地「小樽」札幌よりも先に開けた拠点港。
北海道の歴史を語る唯一の町としての貫禄があった。

運河は江戸時代に作られたもので、北前船の難波からの長い航海の最終目的地。
北海道の開拓の礎となったこの運河は、歴史を作った気迫が残っている。
今は、レストラン、工房、みやげ物屋などに中が変わっている。


運河には、ここに来る人を待っている人々もいる。力車マン、写真屋、似顔絵書き、
街頭芸人など。運河の見つめるロシア人女性が今のこの地の特徴を表しているようだ。

街路には「ななかまど」が赤い実をたわわに付けていた。「ななかまど」とは
「七竈」と書くらしい。七度、釜にくべても火持ちが良く、火力が強いらしい。
北海道には「ななかまど」が多い。


時計屋さん、古風な建物をきちんと手入れして、感じの良い店にしている。
小樽ならではの町並み。

レストランの看板。小林多喜二「カニ工船」を思い出した。
木のかぶを輪切りにしたものが毛蟹に似ているところを上手く転用している。


日本銀行小樽支店。ルネッサンス様式で、北のウォール街と呼ばれた。
小樽のような人口の町に日銀の支店があるのは他にない。
北海道の開発を支えた歴史が伺える。この度閉店になるが、
三井住友銀行が営業店舗として跡を受け継ぐ。


街路樹はスズカケの木(マロニエ)で、木肌が綺麗です。
町の中で、このようなものを目の前で見られるとは驚いた。
やはり、北海道ですね。白樺かと思ってましたがご覧の方から
ご指摘を受けました。スズカケの木が正しいと教えて戴きました。


小樽市博物館。歴史をしのばす煉瓦造。落ち着いた街を醸し出している。
屋根には、瓦のシャチホコが乗っていた。


小樽市博物館の中に展示されていた色ガラス細工品。
小樽には、北一硝子店、大正ガラス店等大きなガラス細工専門店が多い。


小樽市博物館の中の北前船の模型。「辰悦丸」と説明がある。
高田屋嘉兵衛の船団がその名前で、江戸時代も終わりに近づいた頃、
日本海を股に掛け、浪速商人が蝦夷地の特産物を動かして一大商船団
の異名を獲った。彼はロシアにも行った。


辰悦丸の幟。それにしても、上手い字ですなぁ。迫力があるね。
高田屋嘉兵衛が出て来そうな迫力です。


辰悦丸の幟(のぼり)を見たら、もう一度運河を見たくなり、運河に戻った。
始めの方の写真の逆方向からの風景。運河が深々としていた。
(北海道シリーズ・おわり)



 

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